迷霧の連弾 89
人数分の焼きそばができた
焼きそばに落胆していた生徒も
疲労と空腹には勝てず
目を輝かせていた
ペットボトルのお茶が配られ
食べる準備は整った
早く食べようよ
生徒たちにせかされて
田宮先生はいただきますと
食事開始のゴングを鳴らす
みんな一斉に
早食い選手権のように
勢いよく食べる
あちらこちらから
ウマイと歓声が上がる
田宮先生の腕前を
褒める生徒もいる
田宮先生は鼻を高くして
そうだろうと誇らしげに頷く
ボクはみんなの様子を
一通り確認して
焼きそばを口にする
確かにおいしい
3人前の量でも
足りないくらい
ずっと食べていたい
でも何か違いがあるとは
どうしても思えない
不思議そうにしていると
となりに座っていた
保健の先生が
昼ご飯が少ない上に
山道を歩いて
非日常的な雰囲気で
食事をしたら
おいしいに決まっているよ
小声でボクに言った
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