迷霧の連弾 67


物足りない昼食を終え

植物観察が始まった

みんな汗だくの体と

満たされないお腹で

気怠げだった

それでも他に

何もすることはない

気を紛らわすには

都合が良かった

田宮先生は今日は

シダ植物の観察をする

みんなの前で

何か凄いことを

思いついたかのように

高らかに宣言する

山奥に来て

この地でしか

見るとこが出来ない

可憐な山野草を

観察するものと

思っていただけに

華やかさのない

シダ植物の観察だから

みんな不満そうだった

25/12/08 00:11更新 / 秋時雨
いいね!感想

TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c