迷霧の連弾 137


育ち盛りで食べ盛りの

みんなには残念だが

秋の七草は

食べるものではない

目で楽しむものだ

田宮先生はそんなことを

叫んでいたけど

ここにいるみんなは

誰も野草を食べたいとは

思ってもいない

それを察した田宮先生は

まあキミたちは

花より団子だな

諦めたように軽く息をついた

そんな田宮先生の姿を見て

理恵は両手を胸の前で重ね

小さく首を横に振った

理恵だけは団子ではなく

花のことが好きなのだ

だから無言で田宮先生を

否定していたけど

田宮先生は気にもしていない

嘆いていても始まらない

秋の七草を覚えて貰おう

田宮先生は本分に戻り

秋の七草の名前を

唱え始めた


26/01/12 00:47更新 / 秋時雨
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