迷霧の連弾 137
育ち盛りで食べ盛りの
みんなには残念だが
秋の七草は
食べるものではない
目で楽しむものだ
田宮先生はそんなことを
叫んでいたけど
ここにいるみんなは
誰も野草を食べたいとは
思ってもいない
それを察した田宮先生は
まあキミたちは
花より団子だな
諦めたように軽く息をついた
そんな田宮先生の姿を見て
理恵は両手を胸の前で重ね
小さく首を横に振った
理恵だけは団子ではなく
花のことが好きなのだ
だから無言で田宮先生を
否定していたけど
田宮先生は気にもしていない
嘆いていても始まらない
秋の七草を覚えて貰おう
田宮先生は本分に戻り
秋の七草の名前を
唱え始めた
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