迷霧の連弾 128


田宮先生にしては

粋なことをするんだね

保健の先生はクスクスと小声で

笑っていた

理恵は科学の授業では

話してくれるけど

授業が終わった途端

ボクの姿が

見えなくなったかのように

全くボクには話もしないし

挨拶さえもしてくれない

理恵に対して

ボクが抱いている

哀しい感情を保健の先生に告げた

保健の先生は随分と極端なんだね

理恵の態度が

腑に落ちないようだった

植物が好きな余り

植物に関する話題だと

一時的にこころを

開いてくれるのではないか

保健の先生にボクの考えを

伝えてみた

なるほどねえと

保健の先生は頷いていた

その幸運を与えられたのは

他ならないアナタだったのね

もうこれは偶然ではなくて

運命の出会いなんじゃない

保健の先生は胸の前に

両手を合掌させて

嬉しそうに言った

26/01/07 01:37更新 / 秋時雨
いいね!感想

TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c