恋焦がれる乙女
「なんかすき」
語彙力のかけらもないような、
ぼんやりとしたこの言葉ひとつで片付いたなら。
理由もなく好きでいられたなら、
どんなに楽だったろう
けれどこの気持ちは、
そんな言葉じゃとても収まらなくて
ただ、溢れて零れていった
できた水面には、ささやかな理想郷が映っている。
私はそれを、ひそかに育てていく。
望む花が咲くまでに、どれだけ水を注いだだろう
理想郷。
人はそれを煙たがるでしょう。
けれど私は、謙虚に、胸を張って
愛を形にしていくのです。
愛こそが最も大事なものなのだと、
その巨大さを、偉大さを、知らしめてやるのです
君の幸せそうに笑う顔をほんの少しだけ、観測していたい。
そうでもしないと、おかしくなってしまうから
だから、夢を見る。
白昼夢に浸ってしまうくらいには君のこと、
大切にしたいと思っているんだよ。
一方的な愛だけどさ
ただ、どうか無事でいて。
君がこれからも失って傷ついても、咎められないのは、
何度でも立ち向かっていく、強かな君も大好きだから
だから、
どうか幸多からんことを
TOP