思い出の深い場所から


朝 開けるのが遅くなった

季節を感じるのは

ただ 鮮やかになる世界を見ることじゃないんだ


やがて私の庭が真っ白に染まる

硬かった花桃の蕾が膨らんで

沈丁花の香りが部屋まで届く

色鮮やかに凌霄花が咲き誇る頃

何度も咲いてくれたポットの花たち

庭の片隅に 下ろしてあげる季節になって


一年が 巡る季節が繰り返す

どこを起点に始まるのだろう


きっと人の心 さまざまに

思い出の深い場所から

自分なりの一年が始まるのだろう


もうすぐ 雪が降ります

私の季節のスタートは

確か 秋からでした






24/12/03 07:33更新 / 絵夢
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