隣に

夜も深い頃
お前はやってくる

音もなく掻き分けて
湿る鼻先を押し付けて
僕の腕を踏み慣らす
丸く丸くなって
満足気に太い息を吐いた

秒針の音だけの部屋に
笑い声が漏れてしまう

少し早い鼓動と
小さな温かさを
愛しさで包んで
瞼を閉じた

明くる朝
隣にはいないけど
僕はとても満ち足りている


24/03/11 16:39更新 / ころりな
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