ポエム
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未来の献立
肉を手に取り驚いた
雨降る街のスーパーで
頭の中に光が射した
未来の僕が迎えに来た

ここに来るまでの土砂降りは
この世の終わりに聴こえた
孤独と二人 相合傘で
死ぬ方法すら考えていた

ところがパックを眺めて 僕は
明日のメニューで悩んでいたんだ
突然思いついたら 笑った
雨が上がったような気がした

あの時 僕は未来を見ていた
確かに 生きる未来を見ていた

まだ多分 大丈夫みたいだ
どうやら 生きられるみたいだ

期限切れまで あと3日間
それまでは耐えてみようか
そしてまた来る3日間を
どこまで繋げるだろうか

買い物袋を隣に提げ
降り止まない雨を渡った
22/09/01 16:22更新 / でんしん



談話室

■作者メッセージ
自慢にもならないし、何の役にも立たないけれど、私は料理が好きです。
それを確かめられました。

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