ポエム
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marinade
君の個性がアタシは嫌いだから
オリーブオイルに漬けるように
その個性を押し潰してあげるね?
さぁ、君の心のお料理ショーが始まるよぉ?

君の「好き」はアタシにとっての「嫌い」で
アタシは「嫌い」は絶対受け入れないの
だからその君の「好き」が受け入れられない
だからその「好き」は否定させてもらうわ

そもそも好みが違う自体が気に入らないんだ
「お願いだから同じ『好き』を好きになって」
新鮮なレタスをオリーブオイルに漬ける
そんな感じで弱気な君に強くせがんでみる

君にも譲れないものを持っている
その可能性はゼロじゃないけどそんな時は
レモン汁につけてレモン味にするように
水晶のような涙でねじ伏せてあげるわ

君の個性がアタシは嫌いだから
レタスを塩でしならせるように
その個性をダメにしてあげるね?
さぁ、君の心のお料理ショーが始まるよぉ?

そもそも君に自由がある自体が許せない
ありのままの君自体があたしは大嫌いだ
オイル漬けのレタスに胡椒をかけるように
君の心を踏み躙り弄ぶのが堪らなく楽しい

文句いわずに要求を受け入れる
それが君の使命で、それが優しさでしょ?
砂糖でちょっとだけ甘味を入れるように
イエスしか考えられなくしてもいいのよ?

地味な見た目にパセリ添えるように
君をアタシ好みの人にするよ
ちょっとぐらいさぁ、可愛がられてる
犬みたいに気持ちいいと感じてよ

たとえ愛ゆえの行動だとしても
相手の気持ちを無視するのは身勝手なんて
愛があるなら愛に変わりはないじゃん?
そんな発想思いつくなんてどうかしてない?

これがアタシなりの君の愛し方
愛してるから文句いわないでくれる?
君には心も選択肢ももったいない
これからもアタシ色に染めるから覚悟して?

君の個性がアタシは嫌いだから
オリーブオイルに漬けるように
その個性を押し潰してあげるね?
さぁ、君の心のお料理ショーが始まるよぉ?

ねぇもっとあたしの虜になってよ?
魚の切り身を火炙りにするように
アタシは君と燃えるような関係でいたい
さぁどうやって今日は君を調理しようか?

24/04/04 05:57更新 / 7tch1*



談話室

■作者メッセージ
人の考えは無視するくせに、自分の考えを押し付ける人がどう言う気持ちかを考えて書いたものです。
それをマリネの作り方に例えて書いてみました。

正直言うと、書いてる時はある意味ヒヤヒヤしながら書いてました。
悲哀詩や暗い詩などがあるけど、怖い詩ってジャンルも欲しいかなと思いました。
普通に考えればこんなこと考える人って怖いんじゃないかと、これ。

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