ポエム
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雨は上がった
「雨に濡れたら最後、絶対風邪ひいちゃうの」
ほざいた頃を思い出して歩く雨音の中

自分の思うままに風邪なんか引けたなら
どんなにいいだろうと
考えたら寒気がした

笑い声やポップソングは
今は悲しく響いて
耳が痛くなっちゃった
それでも地球は進む

静かにしていると
こんなにも世界は静かで
私がいることも
音とともに消えてしまうようで

消えなくても消してしまえると…
恐ろしすぎて考えるのはやめた


おもむろに取り出した 食後の薬の粒は
誰にも気にかけられないまま飲み込まれていく

嘘のような青空 午後を歩く1人1人も
私の気持ちと同じ人なんか誰一人いない

彼は同じだっただろうか
こんなつまらない日々を
天井の角に微笑んだ
それでも私は生きる

進むべきなのは
私の方 それは分かってる
1つずつ落ちていく
大好きを見捨てて振り払って

忘れて切り替えなければ…
今に居場所も捨てそうで


使わなくなったイヤホン
いつも耳のそばに置いて
寝そべって出たあくびと涙は
本物なのかな

静かにしていると
こんなにも世界は静かで
あなたがいたことを
騒がしい音に消したくなくて

消さなくても消えていくのだと…
そう気づいたら
また地球と進んでいく
22/08/03 21:41更新 / でんしん



談話室

■作者メッセージ
久々に大長編です

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