ポエム
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氷の針の尖端


ディルホォラエイ

ホォォォオオ
ホォォォゥォオオオ
ヒョオウウウウゥゥゥ

どこまでもひろがるように
みえるのに
ふいに切りとられた大地
きりとられ きりとられ
先のみえたこの命とともに在る
このおろかなほしとともに在る
地に耳をつけると
地球の胎動が聴こえる
凍ごえる掌を当て摩すりながら
海んのなかにここへきて最初の

放尿をした (ちゃーーっ)

体内の穢れたものをゼムブ
放出した 気がした
(いや気ノセイ気ノセイ、ちゃーー)
するとアンモナイトがアタシの旁を
およぎ過ぎて往った 気がした
すぎさって最早もどらぬ過去の一覧
リストのピアノ腱
ディッキンソニアやアノマロカリス
の幻すらふっすらみえてきたそんな
伝承の領分への門
闔はまた なんどでも開閉 する(フフ)


はッ ?!

と醒め ハットルグリムスの入口から
街のチョルトニン湖をみわたした
この北のさいはてが
一旦ん 絶望して逃げ出したじぶんの
さいしょのたびだちのばしょ という
気がした
(……気ノセイ気ノセイ)
復権の原点
ここからアタシって
もとの高さまで
這い上がれるんだろうか?
(ちゃーーー)


ううう ……スッキリした(晴天)


22/09/06 04:55更新 / OTOMEDA



談話室

■作者メッセージ
逆まく波濤がそのまま氷ほり ついた彼岸に、孤独を噛み締め立つ心象。
https://youtu.be/i3Zv2-yCzYQ

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