ポエム
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クリーム色の朝日が
僕の心を写し出す
弱り切ってべっちょりしたそれは
ひどく惨めだった
 
絶望の匂いが病室のゴミ箱から立ち込めて
僕は頭を振って
それを必死に振り払う
だけどどれだけ振り払おうとも 
絶望は鼻に入ってきた

何も感じないことも感じなくなって
心はすっかり乾いてしまった
泪はトイレの汚物入れに捨てた

ギイコ、ギイコ。
揺れる椅子。
揺れる過去の影絵。
そこには亡霊のあなたが写っていた!

さようなら、さようなら。
だって僕にはもう、手も足も、目も口も、耳だってないのだから!
ただあるのは、魚の息の匂いばかりなのだから。
23/11/08 10:59更新 / たろう



談話室

■作者メッセージ
救われない絶望と惨めさを表現した詩です。精神科の閉鎖病棟の病室で書きました。

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