ポエム
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泣かしてあげる

業務命令のように始まった恋
恋愛ゲームみたいで
ちょっと楽しかった
執行猶予つきの判決みたいに
モラトリアム、キッスとか
ふざけてチュッチュしてたね

あなたは露骨に嫌な顔をしたんだけど
それじゃあ2人
付き合ってないみたいじゃないのっていうと
両眼を固くつむって応えてくれていた
我慢してるかお
ちょっとはかわいかったよ

りとる


全然本気じゃないから
すごく余裕を持って
好きでいられた
あいしちゃってるってことばだって
簡単だった

あなたは、どうだったの
結構一途ぽかったけど
一途の真似だったのかな

ある夜、3番街で食事をした後
ぶらぶらと淀川の土手を歩いたね
明るい満月を見上げて
頬赤らめ
涙目になりながら
月が綺麗ですねって言う
あなたの言葉を聞いたとき
恋心がざわついたのを覚えている
そして
きゅんって鳴ったんだ


もう制御不能になっちゃうだろうって
予測可能な未来が見える

あの夜から
ずっとおんなじだ
からかっちゃダメだよ、もう

敏感に反応しちゃうからね

あの夜からこぼれ出す心の恋色は
あなたにバレバレで
あなたを引かせているのも知っている

でも
関係ないとも言える
だって二人
一番大事なパートナーだから

とか思ってるのは私だけ?

あのー、私、
実はですね。
もはや私自身より
あなたのことが好きなの、
大好きなの、

雨、雨、降れ、降れ。
あいあいがさ、しよー?

嫌っていうなら、泣いちゃうぞ
あ、違う
嫌っていうやつ
泣かしてあげる



19/03/15 21:39更新 / 花澤悠



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