ポエム
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春立つ日
陽炎 光る いつもの畑の隅

まだ寒いと 足踏みしていた蝋梅が

一気に綻んだ 春立つ日



ひと枝だけに 顔寄せて

囁き合う 春の訪れ

甘い清らかな 匂い立つ



冬の空から 舞い降りた

冷たい風が リボンを結ぶ

祝福の 黄色いリボンを



飴細工のような 薄い花びらは

触ったら溶けてしまいそう

夢にはじけてしまいそう



一点の曇りも許せずに

薄い雲さえ 払おうとしてた頃



明るくなくてもいいと気づいた

輝かなくても 輝いていた



傾きかけた陽射しが光る

枯れ草が 照り返す

陽炎 光る 春立つ日


24/02/06 08:25更新 / 晏(あん)



談話室

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