ポエム
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19の春に出逢ったふたり


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あなたが私に惚れたのは
ちょうど19の春でした
今さら飽きたと言うのなら
元の19に戻してよ

SNSの言葉なら
日本世界を飛び回る
同じ難波に住みながら
会えない理由がわからない

心斎橋のワンルーム
あなたの部屋で暮らしたね
ロビーに置かれた自販機の
ピーチジュースは今はない
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いっしょに住んでいる証拠
あなたは私に隠させた
バレちゃだめだよねって歯ブラシ捨てて
笑っていたけど
泣いていた

いくら
一緒に生きてても
なんど
肌を混ぜ合わせても
絶対勝てないあの人の影
寝ぼけて名前を呼んだときの
蕩けるくらいの甘い声
そんなに大事なんだ?
そんな声で呼んでほしいと
夢を見る

切りたいけれども切れない
糸の色は血の色
運命はふたりをぬい合わせた
ふたりは運命に身を委ねた
ただ運命がふたりの未来を
読み間違えただけ
運命のくせに

あなたが私に惚れたのは
ちょうど19の春でした

私があなたに惚れたのは
遅くてハタチのあの夜のこと

惚れたすぐあと別れておくれと
言われた私の顔ったら、無い




19/03/11 22:59更新 / 花澤悠



談話室

■作者メッセージ
元歌は、『19の春』という大昔に流行った流行歌。
《あなたを好き》の、スレ違いって、あるよなぁ、って思って書いただけ。
実は実話(くっだらねーシャレ)というわけでは無いのです。悪しからず。

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