ポエム
[TOP]
水遊びの風景
 日差しが眩しいお昼前
 
 男の子が 服のまんま 
 
 全身ずぶ濡れで遊んでいた

 
 溶けちゃいそうな笑顔で
 
 浅い水をすり足で走る
 
 遊ばないヤツが悪いくらいに

 水飛沫をあげる
 
 
 ママはさっさと車の中
 
 だーれもいなくなった
 
 置いてかれても一人で遊ぶ
 
 独り言が大きくなった
 
「まだ遊んでいたいのにー」
 
 叫びながらも遊んでいる
 
 
 また来ようなんて言われても
 
 子どもには今しかない


 水との辛いお別れタイム
 
 口を結んだ
 
 水遊びと孤独を天秤にかけて
 
 空を見上げて決断
 
「ママー」と走り出す、
 
 
 夏によく見る風景
 
 日が暮れるまで遊びたかったね

 見上げた空は高かったかな

 紫色の実をつけた柊が見ていたよ
22/05/20 20:41更新 / 晏(あん)



談話室

■作者メッセージ
読んで頂いてありがとうございます

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c