ポエム
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夕方の風鈴
りん
りりん
夕方の風鈴は
町の記憶がならすおと

ばあばの家の縁側でなった
もひとつ遠くの神社でなった

僕の知らないじいちゃんが
僕の知らない神様と
並んで赤い石段を
降りてくる予感がしたよ

塀の上にいたのらねこが
向こうを見たまま立ち止まった
もうすぐここに寄るのかな

りん
りりん
寂しそうな風鈴は
町がまどろんでならすおと

ばあばの家の縁側でなった
もひとつ遠くの学校でなった

僕の知らない子供たちが
僕の知らないおもちゃを
とりあいながら公園で
遊んでる気配がしたよ

小屋で寝ていたむく犬が
嬉しそうにしっぽを振りだした
帰りはここに寄るのかな
19/07/16 10:37更新 / わたなべ



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