どうして私は生まれてきたの？
幸せになるため？
愛し愛されるため？

そんな簡単な言葉で片付けないでよ

誰よりも不器用で頭が悪くて不出来な私は
いじめの恰好の標的だったし
バイトや仕事先でも
人間関係でも
失敗続きで
散々な目にあった

痛み、苦しみが多い分
それを知らない人よりも人間性が豊かになる
誰よりも痛み苦しみが分かるから
人一倍優しくなれる
そう言われているけれど

本当にそうかしら？

確かに積み上げてきた経験、知識は
生きる知恵を授けてくれた

けれども
その人間力は私を
以前の私よりも険しくし
他人に対して厳しく接する自分を作り上げた

幸せになるために生まれてきたのか？
いや
私の場合は
苦しむためとしか思えないし
愛よりも憎しみのほうが色濃い人生だ

自分が嫌になる
私は自分がそれほどいい人間ではなく
優しくもない
愚かな人間であることを知っているから

そんな自分だから
どうして生まれてきたのかを
問いたくなる時がある

ただこれだけは言える
私は不幸になるために生まれてきたわけではない

それは
何があっても
自分は不幸であると認めないからだ

■作者メッセージ
どうして自分は生まれてきたのか？
愛するためでもあり、憎むためでもある。
楽しむためでもあり、苦しむためでもある。
答えは様々あると思います。
ただ、私は
不幸になるためとは答えたくありません。