ポエム
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夏が来た
夏が来た
僕の嫌いな夏が来た
小人も暑さで仕事をやめて
畑の草はぼーぼーに生えた

夏が来た
雑巾みたいな夏が来た
魔女も薄着で外を歩いて
えっちらおっちら汗を掻いてる

夏が来た
水晶のような夏が来た
兵士が浜辺で足を洗って
その横を蟹が早足で通る

夏が来た
僕らが出会った夏が来た
コナラの木陰で独りぼっちで
座ってた僕に君は気づいた

夏の暑さに負けないように
独りの寒さに凍えぬように
お金じゃ買えない紐を通して
青いドングリの飾りをくれた

いつからか
いつも近くにいてくれることに
僕は甘えてそっぽを向いた
君から遠く離れたりした

青い太陽はずっと空にある
紫の葉っぱも大地を包む
君は今でも変わらずに僕の
素顔のままを受け入れてくれる

夏が来た
また憂鬱な夏が来た
このサイクルに慣れることはない
けれどもきっとそれでいいんだ

進んで戻り進んで戻り
震度計のように波があるけど
小さな変化を見落とさないで
僕らの速度で進んでいけばいい
23/04/02 02:06更新 / たろう



談話室

■作者メッセージ
童謡に憧れて作った詩です。
かれこれ4年もの付き合いになる友達に向けたメッセージがこもっています。

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