ポエム
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もういいよ、
いつも悪者にされてしまうあなたへ
僕は精一杯戦うあなたをずっと見てきた
なんのことはない
あなたはあなたのまま生きればいい

あなたの頬を伝った涙が
泣いているような笑っているような街を写す
どうして僕らばかりが傷つくのだろう
いつしか痛みを笑ってごまかす癖がついた

うららかな昼下がり
理解を得られない僕らは窒息しそうで
人だかりの外で時を待っている
憂いを含んだあなたの横顔に
何の言葉もかけることができなくて

もう傷つかないように
もう苦しまないように
僕らは固く心を閉ざすんだ
僕らの荒れ狂う感情の波に
飲み込まれない人は一人といないのだから

近寄りたい。だけど近寄れない
その貞潔な瞳を前に
僕の心は子鹿のように縮こまる

もういいよ、いっぱい頑張ったよ。
僕は小さな決意を胸に
君の右手をそっと握った。
23/03/27 12:29更新 / たろう



談話室

■作者メッセージ
この詩に込めたメッセージは、すべての人へ向けたものではありません。一部の届いてほしい人にだけ届いてくれれば十分に思います。

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