そうして繰り返し、夜の底に僕は居る。

真っ暗な空を船はひたすらに進んで行く
甲板からの視界は良好
見事なまでの黒が広がるばかりだ
星も無く 雲も無く
世界に僕一人だけになったようで

淋しがる必要なんてないさ
ずっとこうして来たじゃないか
これからもこうして行くと決めたじゃないか

そうして繰り返し、この夜に僕は居る
意味なんかは無くても
否定の上は大前提でも
構わないさ 構わないよ ずっと

何処に辿り着くかは分からない
何処へ行きたいのかは分からない
船は次の港へとただ進む
いつだってそれでいいと思う
そこに理由は要らないと思うから

そうして繰り返し、夜の底に僕は居る。
こうして繰り返し、この夜に僕は居る。