なんで、なんでそんな顔するんだよ。



そんな顔
今まで見せたことなかったじゃん。




そこで感じることは
そこでみえる景色は
想像とは違うものかもしれない


命を断ってはじめて知る


その命が絶たれて見せる
誰かの表情があるということ



そんな表情はじめてみたよ

そう話しかけたくても

肩を揺さぶりたくても

もうできない



そんな顔させるぐらいなら
死ぬんじゃなかった



後悔の表情をその人に向けても
その人はもう気付いてはくれない




全てを終わらせたい
楽になりたい


それだけ悩みは深いのだから
それだけ追いつめられているのだから




それでも

今まで自分は
死後の世界をどれほど想像できただろうか

そこから見える景色を本当に想像しきれているのだろうか


人の感情は常に動き続けるもの

それは
向こうにいっても同じなのではないだろうか


だとしたら
そこから眺めて
改めて気付かされることもきっとあるはず


その気付きや発見に

自分がもうそこにいないことに
後悔が映らないように



にがく苦しい今
どこまでの景色を想像できるだろう