鏡に映る誰かの姿
一体それは誰なんだろう
知らない人　親しい人　嫌いな人


真実をその手に握り締めているはずなのに
なにかの間違いだなんて思うのは都合が良すぎる
求めたもの　認めたもの　信じてきたもの
それが全てならいいんだ　他は何もいらない
欲しくない　近寄らないで

幻想に紛れた世界で何を見出せばいいの？
分かっていても分からないフリ
記憶が違うと叫んでいる
そっちじゃないんだ　こっちなんだ
正しい方向へと呼んでいる

濁った水を飲めるほど強くはないの
汚れたら浄化すればいいなんて笑っちゃう
清くしてくれるものなんて何処にもない
その場凌ぎの言葉なんていらない
綺麗な水がいいの　飲みたいの


瞳を閉じれば何も見えない
耳を塞げば聞こえてこない
閉じてしまおう　隔離された場所へ
これで傷つくことはないんだ　救われるんだ

無数に残された痕　広がることはない
忘れることで消えていくのなら…
何もかも忘れてしまおう　全部消してしまえ

心と身体が軽くなっていく
果てしない大空を飛べるような気がする
背中には真っ白な羽が生えていて　美しいの
届かないと思っていたところへ行けるのかな
もう少し　あと少し　手を伸ばせば…


綺麗な白が染まっていく
徐々に　徐々に　汚れていく
重たくなって　堕ちていく　深い底へと　ノミコマレル


鏡に映る横たわる姿
目が霞んでよく見えないよ
知らない人　親しい人　嫌いな人


あぁ、そっか…さようなら