桃色紫陽花 物語
6月の小雨降る朝に彼は心から思いました。
なんて散歩日和なのだ、最高じゃないかと。
そして彼は以前に挑戦して途中で断念した。
桃色の紫陽花までの踏破を決意しました。
彼には心に秘めた相手が居たのです。
桃色の紫陽花が凄く似合っていて、憧れていました。
桃色の紫陽花が似合う彼女に会う事だけが
桃色の紫陽花を目指す目的では、なかったけれど
彼の大きな勇気と原動力になっている事は確かだったのです。
彼の歩みは遅かったけれど確実に彼女の元へと向かっていました。
朝からの小雨の合間から気まぐれな太陽が顔を出しては
彼を苦しめましたが、6月の風は雨粒を含み彼を応援してくれました。
彼が桃色の紫陽花の茎へとたどり着いた頃には日も昇り
昼の日差しが紫陽花の桃色を輝かせていました。
日差しが苦手な彼女は家の中で次の雨雲を待って居ました。
少しずつ少しずつ歩みの後を日に輝かせながら
彼女の側に辿り付いた彼は一緒に紫陽花の葉の上で
梅雨の囁きを耳すませて家の中で待つ事にしました。
やがて降り出した雨音に顔を出す2匹のカタツムリに
桃色の紫陽花は赤みを深めては葉を揺らして
二人の出会いを祝福するかの様に優しく揺れていました。
なんて散歩日和なのだ、最高じゃないかと。
そして彼は以前に挑戦して途中で断念した。
桃色の紫陽花までの踏破を決意しました。
彼には心に秘めた相手が居たのです。
桃色の紫陽花が凄く似合っていて、憧れていました。
桃色の紫陽花が似合う彼女に会う事だけが
桃色の紫陽花を目指す目的では、なかったけれど
彼の大きな勇気と原動力になっている事は確かだったのです。
彼の歩みは遅かったけれど確実に彼女の元へと向かっていました。
朝からの小雨の合間から気まぐれな太陽が顔を出しては
彼を苦しめましたが、6月の風は雨粒を含み彼を応援してくれました。
彼が桃色の紫陽花の茎へとたどり着いた頃には日も昇り
昼の日差しが紫陽花の桃色を輝かせていました。
日差しが苦手な彼女は家の中で次の雨雲を待って居ました。
少しずつ少しずつ歩みの後を日に輝かせながら
彼女の側に辿り付いた彼は一緒に紫陽花の葉の上で
梅雨の囁きを耳すませて家の中で待つ事にしました。
やがて降り出した雨音に顔を出す2匹のカタツムリに
桃色の紫陽花は赤みを深めては葉を揺らして
二人の出会いを祝福するかの様に優しく揺れていました。