ポエム
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真夜中の顔
昼のものとは別のもの
別人格というわけではなく
月の裏側のような
どちらも確かに僕の顔

決して人前には現れず
昼と向き合うつもりもないようだ
それが怖くて仕方ない

真夜中の顔は静かに僕を見つめている

年始には雑煮を食べたい
お節も食べたいし
何より温かいはずの空気に包まれたい
けれど、僕らにはその習慣がない

それがいつからなのか
10年を経たかもしれないし
いまだ夢を見ているようでもある

真夜中の顔は静かに瞼を閉じた

感謝の気持ちは確かにあって
人並みに学ばせてもらったし
強く在ることも教えられた
それも全て蝕まれてしまうまで

ここは誰も望まなかった未来
それは分かっているのだけれど
波のように訪れる希望と絶望に
やがて眠ることを望んだ
永ければ永いほどにと

真夜中の顔は静かに涙を流す

僕らを結ぶもの
目には映らず確かに存在し
心強くもあり温かいものと感じていた
それが今や忌まわしくもある

切りたくても切れず
切ろうとすれば
容赦のない軽蔑が注がれる

真夜中の顔が闇の向こうを睨みつける

人はこんな僕を
恩知らずで、薄情で、
冷酷で、無慈悲で、
思いやりの欠片もない人間、
そう思うだろう

僕もそう思うから
理解されたいとは思わないし
慰みを得たいとも思わない
いまさら憧れもないし
いま以上に悲観することもない

ただ、
終わりを願ってしまう僕を
誰かに許してほしい

懺悔室はとても寒くて
温もりも感じられないから
22/07/15 01:59更新 / you



談話室



■作者メッセージ
似た境遇にある人には伝わって欲しいな

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