ポエム
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受難
身じろぎひとつ できない苦痛に
意識だけが 澄み渡り
狂気と悪夢の海を
彷徨い 漂う

食欲も 性欲もなく
とにかく 丸まりたい
丸まりたい

侵略者との 攻防戦で
猛々しい熱流を 充満させ
蒸気機関は 爆発寸前

逃げろよ! 逃げろ!
でも 逃げろって 何処に?

動物が 静物に 話しかける
オマエ じっとしていて 辛くないか?

静まることを 知らぬ動物
動くことを 知らぬ静物

でも その味を 一度でも 
知ってしまったなら

静物は 動物に
憧れつづけるだろうか
嫉妬しつづけるだろうか

床に落ちて 砕ける花瓶
あぁ 生きてさえいれば
生きてさえいれば
こんな悲劇からだって
逃れられたかも知れないのに!

満月の夜 静寂の闇に
銀色の煌めきが
辺り一面 降りそそぎ
目醒める死体の 狂気の叫び

もはや 墓標の底では
じっとしていられない!

横たわるのは 配線まみれの身体
「こいつ…動くぞ!」
溢れるPassion 怯むThanatos
ゆっくりと 起き上がり
ガンダム 大地に立つ!!

逃げろよ! 逃げろ!
オマエなんかに 付き合いきれん
さぁ オレを 次の場所へ
運び届けておくれ

さぁ 脱出だ
こんなトコロに 長居は無用
麗しき 月の女神に 狙いを定めて
発射 All right!
あばよ 負け犬!

でも 可憐なシータは
人の子ムスカに こう言い放つ
「ここはお墓よ あなたとわたしの
 あなたはここで わたしと死ぬの」

罪深き 戦争機械が!
ウロボロスの毒蛇よ
もう おしまいにしよう
まだ見ぬ 未来の先々で
傷つくことも
傷つけることも ないように



ぼくらは 旅を してきた
長い長い 帰らない旅

でもね いつかどこかで
あなたに 会ったような
気がするんだよ
20/04/25 17:56更新 / しそら



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