ポエム
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月夜の静寂
眠れない夜 何かに誘われるように 外に出た

そうすると 夜の風景は全て 月の光に沈み

海は海水の鏡で その輝きをはね返している

夜空に存在するのは 月のみで 曇は無く

星の光すらも 月のカーテンに 覆い隠されている

静かで 少し 寂しくて

でも この月の光に 安らぎを感じる

月の光の中なら

世界はしばしの 休息を思い出すだろう








       1992詩 ー月光ー


家も山も人も
深い宇宙に吸い込まれ
町は月のカーテンに
覆われる
夜私は外に出て
月光の海に身を溶かして町を見た

海ですら海水の鏡ではね返す
この月の光に
地上の者は常に
本当の安らぎを
求めているのかもしれない
だから深い夜の町は
静寂がたちこめているのだろう

月のカーテンの中でゆらぐ
世界中の町が
恐怖も喜びも戦いも 忘れ
月光の海に沈んでゆく









20/12/29 01:16更新 / 海野原



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