ポエム
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パレードなんかいらない
今、あの賑やかだったパレードが終わり
冷たくなる空気を持て余して蒼ざめた
このまま空に太陽が昇ったら
私はどうなっているんだろう
多くの人が通り過ぎて
まるで魂を抜かれたよう

人が完全に絶える迄
町の時計の針はスピードを上げて
小刻みに リズムカルに動いている
時は楽しんだ者に対して警告をしに来た
思いっきり楽しんだら辛い試練を味わえと
時の流れを早めた

だけどどうして私だけがこんな想いになるの
パレードが終わったら
皆の様にすぐ家に帰ればよかったと顔を顰めた
きっと家に帰っても待ってて呉れる人が居ないから
淋しすぎたのだと思う
暗い舗道に吸い込まれて
朝の光りに照らされたら
家に帰れそう 家に帰れる

だから朝までメランコリー
黙っていたら何も喋れなくなる
泣くも微笑むも自由 思いきり退屈しそう
だけど黙ってじっとしてたら死にたくなる
二度と戻れない見知らぬ世界に誘われる

パレードはしばらく
私の人生に於いてお預け
今またあのパレードを見たら
今度こそ私は永遠に消えてしまう

夜の暗さを跳ね飛ばすあのパレードと
孤独な私の間に
結びつけるリボンがとても短過ぎて
大きな溝がなかなか埋まらない
20/07/05 14:32更新 / vayacondios



談話室



■作者メッセージ
夜のパレードに夢中になって浮かれて楽しんでいたら、あっという間に終わってしまい、沈黙が突然訪れて始まった物静かな感傷的な世界に打ちのめされていく主人公をファンタジーっぽく描いています。

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