ポエム
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小心者
何だかソワソワしてる 約束も無いのに
時計を気にして上目使いになって
行きあたりばったりの人と話しながら
普段の自分でいようとする
だけど後(あと)が持たない 続かない
あっという間に沈黙が張り詰めてゆく
会話途切れて 何も云わなくなる私に
そろそろ飽きてその人は
素っ気無い言葉で立ち去ろうとする
まるで何か傷ついたみたいに
その人の顔は益々青白く強張ってきて
私の小心をひどく刺激する
きっと誤解しているにちがいない
つまらぬ奴と出会ったと思ってる筈
何故これ以上何も云えないか?
思い煩らってると妙に情けない
そんな時ふと手を振ろうと思った
思いきり手を振ってあっさりとしようと
明るく微笑(わら)いながら手を振っている
それが普通なんだね 普通なんだよ
20/06/21 14:22更新 / vayacondios



談話室



■作者メッセージ
恋愛関係になるとお互い何でも分かりあえたと誤解することもある。ちょっとしたことで自分に自信が持てなくてどうしようもない気持ちを恋人に当てつけてしまい、結局、自分で自分を傷つけてしまうもの。だけど、それじゃいけないと奮起して気持ちを入れ替えようとポジティヴになって自分自身の心の平安を取り戻し、ずっと保とうとする主人公の気持ちを詩にしました。

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