ポエム
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シャボン
『シャボン・・・いつものところで・・・』
この曲を聴いたのは思春期の頃
あれこれ感じやすい年頃だった私の耳に
心地良く流れた涼しいメロディー
江の島や湘南の海・海岸通り・恋人たち・若者たち
みんな新鮮に見えて生き生きしていた時代
もう帰らないあの頃をこの曲を聴いて思い出す
今よりずっと純粋だった あの頃の私がまた蘇る

真夏の黄昏どきの恋のときめき
誰にも打ち明けられずにひとり悩んでいた
人を好きになる気持を初めて味わい
息が苦しくなる程の胸さわぎを知った
そんな時私は決まって家(うち)にじっとしていられず
あちこちさまよい歩いていたもんだった
ただ切なくて今にも涙がこぼれる程に目が熱くなった事もあった

『シャボン・・・もう一度』
この曲はそんな私のあの頃を優しい思い出にしてくれた
あの時思いっきりときめいてよかった
あの時思いっきり苦しんでよかった
毎日どきどきする事はもう今は無いけれど
この曲を聴くとしばらく興奮して眠れなくなる
特にイントロが胸に響いて
すごい勢いでどきどきしてくる

そして待ちわびる人もいないのに
アイスティーを2つ注文して
海沿いのレストランで一日過ごす日もよくある
『シャボン・・・今の私には・・・黄昏て』
あゝ・・・とっても愛しい・・・
20/06/13 14:30更新 / vayacondios



談話室



■作者メッセージ
サザンオールスターズの桑田佳祐は作詞と作曲で歌手の長山洋子に提供した楽曲・シャボンという素敵な曲がかつてありました。そのイントロを聴いて瞬時にこの曲好きだと思い、そればかり聴いていたこともあります。その時に経験した淡い恋や人生への不安や悩みなど思春期の子が経験するはずの思いを自分なりに綴りました。

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