レコードの針の音は懐かしい子供時代の音
目を閉じてその音を聴けば安心する
不安も忘れ睡眠薬など飲まずに済む
だからミルクティーで時の流れに酔いながら
鼻歌でも唄ったりしてちょっぴり微睡む
あとどれくらいで眠ってしまうか
眠った瞬間を考える
きっと明日になったらこの事覚えていないだろう
真夜中のあれこれ出来事みんなぼやけてしまう

レコードを聴いていると陶酔する
嫌な事も忘れられる
まるでフランス語を聴いているよう
囁くような優しい響き・・・余韻になる
明日逢う人のテレパシーも感じる
なんていい心地なんだろう
快い夜のしじまを髪を愛撫しながら楽しんでいる
そして調子に乗って映画のシーンのように
窓際に寄り添い何か思い悩んでいる振りをする
いい気分だと何かシリアスな事をしてみたくなる
こんなミステリアスな気持は益々膨らむ
レコード聴いてるとセンチメンタル
心が訳も分からない所へ向かっている

■作者メッセージ
リラックスをするのにレコードは欠かせない。主人公にとって日常のストレスから解放される時間は衣食住と共に必要。レコードを聴きながら廻る感性はとどまることなく言いようもない癖になる妄想を掻き立てるんだと云う事を表現しています。