ポエム
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赦しの手
犯した過ちに自分を憎んだ

あの日から
「もう誰も愛さない」
「自分に人は愛せない」
そう枷を履かせて
ずっと責め続けて来た
同じ過ちを繰り返さない様に

気付けば笑えなくなっていた

そんな中で出会った君は
「もういいんだよ」って
僕の手を握って
「怖くない?」って

震える僕は気付かれない様
ただ頷くことしか出来なくて
でも応えたいと
弱く握り返して見せた

小さくて
白くて
柔らかくて
温かいその手は
全てを包み込む程
大きく感じた

一人の帰り道
怖くはなかった
右肩に残る君の香り
ずっと優しく寄り添って

まだ震える手 見詰め
僕は力強く握り締めた
25/05/04 08:22更新 / Xiu



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