ポエム
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母を求めて
並ぶ夜店続く先

神社の境内に佇む少女

藍の鼻緒の付いた下駄

腰に付けた鈴を鳴らし

優しい風に揺れた長い黒髪 

仄かに香る桃の香

指に結ばれた朱い紐

行く先は何処?

覗いた手鏡が映し出した面影

微かに残る母の姿頼りに


八月の空に咲く花火の下で


並ぶ灯火進む果て

紐を手繰り後追う少女

愛の証に摘み上げて

作った花の首飾り

海辺の露に濡れた長い黒髪

仄かに香る潮の香

指から途切れた朱い紐

行く先は...

乾いた夜空を照らす蒼い月明り

流した涙 浴衣の袖に隠して


遠く響く祭り囃子の中で
25/04/18 17:29更新 / 詩雨



談話室

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