ポエム
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詩葬
大きな窓が映写幕のように
移ろう季節を映し出す
その静けさの中で
時が止まればいいと願っていた

色を失う世界の中
君は外を見つめていた
叶わないと知りながら
それでも想いを 絶やさずに

君の名前を 呼んでみれば
風がそっと 揺れて見せる
触れられない その笑顔を
胸の奥で 抱き締めている

流れた涙は 言葉に変わり
花を 君へ手向けるように
さようならを 詩(うた)にのせて
君の枕辺に 祈りを還す

冬が君を連れ去って
熱を奪い 色褪せてゆく
灰となった君を今
この掌に 抱いている

心は 置き去りのまま
時だけが 流れてゆく
せめてこの祈りが どうか君に届くように
白い夜に願う

別れの言葉を 餞にして
そっと 送るから
君が愛したこの場所で
また逢える日まで

雪が溶けて 春になり
今 あの景色に君が咲く
26/01/06 15:24更新 / Xiu

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