4月1日
あなたの声を聞きたくて
電話の前で息を潜めて
鳴り出した音に飛びついて
いつもと違うと気付いたの
告げられそうな沈黙が
胸の奥を締め付けて
震える心をごまかして
必死に笑ってみせた
「別れよう」
胸を裂くよう響いた五文字に
聞こえないふりで笑ってみても
冷たく繰り返す言葉に
溢れた涙 止められなくて
問い掛ける私の声だけが
静寂(しじま)に漂った
「同時に切ろう」なんて
不器用なあなたの優しさ
私にはできるはずもなくて
あなたが切るまで動けずにいた
耳の奥に残るあなたの温度だけが
次第に薄れ置き去りにされて
掴めないまま夜が落ちてゆき
途切れた呼び声が響いた
4月1日の長い夜
「冗談だよ」を待っていた
理由のない別れなら
きっと笑って戻れると
時計の針が0時を越えて
静かに世界が溶けてゆく
もしこれが本当に最後なら
「愛してる」
嘘でいい ただ一度だけ
その声を聞かせて欲しかった
耳に残る残響に
せめてその温もりを求めて
触れられない影を抱きしめ
静けさの中で独り揺れる
電話の前で息を潜めて
鳴り出した音に飛びついて
いつもと違うと気付いたの
告げられそうな沈黙が
胸の奥を締め付けて
震える心をごまかして
必死に笑ってみせた
「別れよう」
胸を裂くよう響いた五文字に
聞こえないふりで笑ってみても
冷たく繰り返す言葉に
溢れた涙 止められなくて
問い掛ける私の声だけが
静寂(しじま)に漂った
「同時に切ろう」なんて
不器用なあなたの優しさ
私にはできるはずもなくて
あなたが切るまで動けずにいた
耳の奥に残るあなたの温度だけが
次第に薄れ置き去りにされて
掴めないまま夜が落ちてゆき
途切れた呼び声が響いた
4月1日の長い夜
「冗談だよ」を待っていた
理由のない別れなら
きっと笑って戻れると
時計の針が0時を越えて
静かに世界が溶けてゆく
もしこれが本当に最後なら
「愛してる」
嘘でいい ただ一度だけ
その声を聞かせて欲しかった
耳に残る残響に
せめてその温もりを求めて
触れられない影を抱きしめ
静けさの中で独り揺れる
25/11/18 20:25更新 / Xiu