ポエム
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白き凌辱
ざらついた雨が窓を叩く

傷付いた私の心だけが枯れている

”はだけた裾から覗く柔らかな肌”

もう白くはいれない
あなたの色に染められたこの体
後はただ汚れて行くだけ

重ねられた唇に姿を重ねた

傷に塗れた体
呼吸をする度に疼く

同情するのなら
慰めて
溺れさせて
忘れさせて
砕けるくらい抱いて

這わせた指に焦らされ熟れた
私の奥に愛を蒔いて

漏れた吐息に交ざる声 軋む音
やがて裂く程に高く ただ無機質に響く

同調するのなら
まだ望みはあったのか

髪に絡み付いた白濁は途端に熱を失って行く

熱を持たぬ愛に演じた恍惚は空しい以外の何物でもない

「いくじなし...」

気休めの優しさなんて欲しくない
満たされない
満たされない

滲んだ瞳
そこに見た「必要」は他でもなく
痣になるまで私を愛してくれた
あなたの真っ白な陵辱でした
25/06/16 20:48更新 / Xiu

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