ポエム
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じいちゃんとメグ
親戚の家をはしごする
メグは車の音で分かっていたのか
距離が近づくと
鍵盤を踏み鳴らすように
はしゃいでいたな

届くところに
天然水が滔々と流れていて
両前足で招くように
出迎えてくれた

毎年楽しみにしていた瞬間だったし
はっきりと記憶にある

その前は
じいちゃんと一緒に
田んぼ道を散歩しているとき

毎年時間を分かっていて
待っていたのかもしれない

ちょうどよく途中ですれ違っていた
もっと小さかった頃

ゲームのあとは鯉に餌を与え
川で遊んだり
メグが見えるところをうろうろ
ボールを取られた時は
なかなか返してくれなかったな

夜には打ち上げ花火も上げられる場所で
大体2~3日
この時間をより長く引き伸ばしたい思いで
いつも数えるように過ごした

わざと外出して戻らずにいてみても
隠れていられる場所は決まっているから
やっぱりすぐに見つかった

帰る直前になると
じいちゃんはバイクを持ってきて
山の上まで乗せてくれる

じかんが分かっているから
もっと上まで
乗っていたかった

バイクのエンジンがかかる前から
鍵盤蓋を閉じている様子のメグにさわって

ばいばいしたら
また来年

道路にある一緒に見た花火の痕跡は
出来ればそのまま残しておいてほしい
24/08/07 08:18更新 / hinoki no bou



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