変身
夜を照らして君を並べて、星の幾つかを追い落とす。雲の切れ間に冷たい眠り、侘しい唇、涙の塩気。レンガに廻るひび割れに這う、蔦の悲しみ増すばかり。
どこへ行ったか沈丁花、手に手を触れぬ寂しさに、懐かしさだけが芳しい。
眠り、眠れ。時計の針が昇るまで。
君を知らねばよかったと、鳥のなく声より早く。
君を知らねばよかったと、君など知らねばよかったと。
どこへ行ったか沈丁花、手に手を触れぬ寂しさに、懐かしさだけが芳しい。
眠り、眠れ。時計の針が昇るまで。
君を知らねばよかったと、鳥のなく声より早く。
君を知らねばよかったと、君など知らねばよかったと。