ポエム
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黄金比率の螺旋形
この世界にはゼロから百のことで溢れかえっている
その中、人はゼロから百までの圧倒的距離感をまったくもって自覚することはないんだ

例えていうならそれは「光年」

圧倒的な、それでいて過ぎ去って久しい熱量を再度見直した時
その衝撃にめまいを起こして
俺たちはゼロから百までのことを無理解してしまう
そうやって出来ていくのはこの辺獄のようなアバウトとシビアで出来た世界さ

動物の暴力からはDV的な感動を覚え、人間の醜さからは選民思想的な隔絶の味に味を占めるんだ

世界の人間はふたつに分けられてきた
「大人」と「子供」だ
それぞれ共通するのは人でありながらも、人でなしの扱いと扱いをしているということだ

どちらもがどっちかを「未熟」と考え、「暗黒」とさえ畏怖する

なあ一体ヒトはいつから業と性から逸脱したんだ?
動物の醜さと人の歪さにどんな差異があるんだ?

豊かになれば何かをおちょくりたくなるし、貧しくなれば弱そうな奴を作り出していたぶる
みんないつだって楽園や夢の中へ目指しながら、何もかもに中指を立てたり舌を出して
自覚する愚か者であり続けようとするんだ

十分だろう自由人たち
狂想曲には満足しただろう

歌を歌うほどに自分のことは棚に上げるし、握りこぶしを作るくらいには自分本位で、嘘をつくクセに誰かからの攻撃には心の底から怯えるんだ

「何処か」にはいつだって今ここに無いものを委ねる
「誰か」には逸脱を許した自分の寛大さに目が眩む

誰だって主人公だ
そして一から何もかもを始める
ループに見えてループじゃない
何処に向かうか分からない螺旋の中を生き続けるんだ
24/03/26 12:13更新 / 頓☼服



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