ポエム
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このドアを開けて
率直な物言いの君は

時にはボクのシャツをダサいとまで言った


悪気はないけどストレートな君

でもその裏表のない性格は

一緒にいて心が楽だった


ドアの向こうに誰かが来ても

満面の笑顔と礼儀正しい挨拶で

でも覗き穴から覗いてた


そこへ君がやってきて

ドアを開けて土足で入ってきた


でもそのおかげでボクは

ここから出ることが出来たんだ


「そんなに悩んでなにか変わるの?」

君のそんな一言で

ボクはずっと我慢して背負ってた

荷を降ろすことができたんだ


鍵をかけ大切に守ってきたものが

裏から見ればただのごみだったり

ただの石ころだと思ってたものが

ダイヤの原石だったりして

たくさんのことに気づくことができた


今でも君は失礼なことを言う

でも大抵はボクのちっぽけなプライドが邪魔してるだけ


そんな君にボクはささやかな抵抗をする

君の寝顔を見てやるんだ


あれから早くも15年

今日もその寝顔にそっと

呟く言葉はただひとつ


ありがとう

そして

ありがとう



23/12/19 00:55更新 / 儚月



談話室



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