ポエム
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別れ
悲しいけれど、君の背中に
手をふるから。
別れるときは、離れて歩く、君の背中に。

悲しいけれど、君とまた会うために
手をふるから。
すぐに会えるよ、と言って君は、言い訳をする。

ぜいたくだけど、君に言う言葉がないから
手をふるよ。
この手の中に、私の喜びと悲しみ、感情が行ったり来たり。

君が遠くで、こちらをふりむいて
手をふるから。
私は手を振って、自分の顔を隠した。

ねえ。
悲しいけれど、あなたがいなくなるときには、手をふれないよ。
あなたが、かぼそい最後の力で、手を握るから。
24/01/29 22:21更新 / 雲の音



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