ポエム
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ゆりかご
夜のゆりかごの中で、僕は穏やかに息をする
息をする毎、夜空に泡が昇っていく
その泡は僕の頭上でパチンと音をたて
小さな星々に変わる
――見てごらん、あすこに沢山の星が昇っていくよ

星々は、つまり、僕の心に生まれた想いが星になる
僕の心は、こんなにもあなたへの想いであふれ。
――あなたの苦しみを、全て包み込み消してしまいたい!

バルコニーから見下ろす庭
そこから響く秋虫の声
心が気持ちを抑える音だ。

遠くに見える高架橋
右へ左へ走っていく車
僕の心も同じように
これが正しいか正しくないか
行ったり来たり迷っている

まだまだ続く、秋の夜長
静かな街に響いたバイクの音が
いみじく場違いな音が
僕の心の本当に聴こえた
24/10/14 00:04更新 / たろう



談話室



■作者メッセージ
新しい恋の始まりの音。この恋に乗り込んでもいいだろうか。

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