ポエム
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夕日にかみつく
神様は、僕らを救ってはくれないのでしょうか。
ほら、ほらまた、見て見ぬふりでしょう。
もう僕たちは、内臓が真っ赤です。
血尿に、血便に、赤で溢れる空、そら。

生まれてしまった不幸に、生きているという不幸が重なり。

精神的なジェノサイド、再度、再三。
また見殺し、音を殺し。
叫んでも届かない、なら噛み付こう。

薄闇を切り裂き走っていく電車は、
昨日の僕の、世界を破り。
今日を開いた。
静寂とともに訪れたのは、
行きどころを失った希望と、
鮫の喉のように暗い、くらい、
僅かな生と。
24/05/20 16:18更新 / たろう



談話室



■作者メッセージ
京王線の聖蹟桜ヶ丘駅を降りて、多摩川へ赴いたときに作った詩です。
学校帰りだったので、片割れ時でした。
川の上の高架橋を、電車が走っていました。

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