人の不幸には大小があります。
主観では同じでも、
ガザで死んでいった子どもたちと、
ふかふかのベッドの上で死の解放を望む僕と。
何かの皮肉にしか聞こえません。

だから自分の幸せに気づけ、
そんな刃物のような旨を伝えたいのではありません。
ただ、人の不幸には大小があるのです。
それだけは、ひとつ確かな真実なのです。

望まない死を迎えることが最大の不幸なら、
世界が不幸を作り出す装置だとしたら、
今はきっと、最大火力で作動しています。
時代のせいにはできません。
それをやっているのがニンゲンです。
野菜の名前ではありません。

■作者メッセージ
イスラエルとハマス、パレスチナの戦争に、イランがじゃっかん片足を踏み入れました。多くの人たちが脅威にさらされ、たくさんの子供たちが命を落とす今。僕たちには何ができるのでしょう。