でんしんばしら
ほめられもせず、
くにもされず
そういう者に、私はなりたい。
――宮沢賢治
僕はでんしんばしらに成った
みんなに邪魔者扱いされ
夕暮れ時には子どもに怖がられる
僕は生きているのが嫌だ
こんな自分が誰より嫌いだ
ねずみ色した服は
地球にあてがわれた、冷たい冷たい氷の布
けれどあなたはどう生きただろう
みんなに感謝されず
働くのが当然のように思われて
それでもあなたはみんなを助けた
僕だって目的をもって生きている
でんしんばしらに成ってしまったこと
それは不幸なことだろうか
その問いかけには、答えなどない
けれども僕はあなたのように
あなたのように成りたいと思う
その気持ちだけは嘘ではないと
嘘とはいえない本当のこと
僕はでんしんばしらに成った
今日もみんなに電気を届ける
誰も感謝などする者はいない
街並みに溶けて忘れ去られた
くにもされず
そういう者に、私はなりたい。
――宮沢賢治
僕はでんしんばしらに成った
みんなに邪魔者扱いされ
夕暮れ時には子どもに怖がられる
僕は生きているのが嫌だ
こんな自分が誰より嫌いだ
ねずみ色した服は
地球にあてがわれた、冷たい冷たい氷の布
けれどあなたはどう生きただろう
みんなに感謝されず
働くのが当然のように思われて
それでもあなたはみんなを助けた
僕だって目的をもって生きている
でんしんばしらに成ってしまったこと
それは不幸なことだろうか
その問いかけには、答えなどない
けれども僕はあなたのように
あなたのように成りたいと思う
その気持ちだけは嘘ではないと
嘘とはいえない本当のこと
僕はでんしんばしらに成った
今日もみんなに電気を届ける
誰も感謝などする者はいない
街並みに溶けて忘れ去られた