僕の詩は駄作だ
君の書く詩は詩じゃあない、詩じゃあないと、書斎の下に巣を作って暮らす小人が喚くので、僕は足のつま先で思い切り蹴って殺してやった、あんたこそ何の叙情性も持ち合わせていないじゃあないか、しかしそれはただの負け惜しみ、負け惜しみだ。僕の書く詩は魂の叫びで、解釈が遊離しない、だから言葉が一人立ちしている詩には叶わない、言葉が作者の統御下にある詩は駄作だ、けれど現代の潮流に乗った佳作は僕には理解できない、少しも理解できないのだ、それもすべて、負け惜しみ、負け惜しみだけれど。僕には書けない、少しも書けないのだ、小人の体から飛び散った血しぶきが真っ赤、真っ赤だ。ああ雑巾を取り出してきて掃除が必要だ。それにしても飛び散った血が、真っ赤、真っ赤だ。