夜のソネット
死神の囁やき、キッチンに立って
成仏できぬ言霊、焼き鮭を食らう。
銀の皮から離れた、夕焼け色の塩辛い身は
今まで流してきた、涙の味がした。
生きているというのは、不幸なことだ。
救われないというのは、こういうことだ。
流してきた涙が無駄になったのは、
今この時も、瞬きが続くからなのだ。
夜明けが訪れても、訪れても、
また夜が、獣が目を覚ます夜が。
やってくるのだ、つぎつぎと。
起きていても、寝ていても。
頑張っていても、怠けていても。
やってくるのだ、ぼうぼうと夜が。
成仏できぬ言霊、焼き鮭を食らう。
銀の皮から離れた、夕焼け色の塩辛い身は
今まで流してきた、涙の味がした。
生きているというのは、不幸なことだ。
救われないというのは、こういうことだ。
流してきた涙が無駄になったのは、
今この時も、瞬きが続くからなのだ。
夜明けが訪れても、訪れても、
また夜が、獣が目を覚ます夜が。
やってくるのだ、つぎつぎと。
起きていても、寝ていても。
頑張っていても、怠けていても。
やってくるのだ、ぼうぼうと夜が。