ポエム
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許された日
神様がおっぽり出した、
まんまるのお月さま。
アスファルトの道端に咲いた、
乳白色の花。
埃を被ったサフラン色の想いが、
僕の体を光らせる。

隣を歩くあなたの腕から、
どくどく響くあなたの脈。
僕のものとは少しずれているけれど
大切なのは、受け入れること。

夜空を跳ねるトビウオは告げる
僕たちの時間は、
まだ許されていると。

あなたへの懸想は、
隠すこともない。
神様と目があっても。
瞳を見透かされても。

ずいぶん遠くまで歩いてきたのに、
乳白色の花をまたみつけた。
今夜は発光ダイオードを飲み込んだみたいに、
やけに体が熱い。
23/12/09 21:20更新 / たろう



談話室



■作者メッセージ
何度か恋愛を経験すると、わかることがあります。
自分と相手がぴったりと合う恋愛はありません。
関係が長くなるほど、必ず、歯車が一つ二つとずれていきます。
ゆえに、運命の人はいないようにも思うことがあります。
それでも、この人と一生一緒にいたい、そう思える相手はいるのです。

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