あの日と地続きとは思えないほど
僕の世界は大きく変わって
あの日に四角だった僕は
いまは三角になった

みんなが三角だから
僕も頑張って身を削ったんだ

けれども今はわかる
みんなが三角に見えていたけれど
ひとりひとりちょっとずつ違う形で
それは今の僕にも言えることだ

三角になろうともがく中で
僕は自分をみつけた

自分に牙を剥く優しさに
僕はときどき血を流して
あの日に痣だった変わり者は
今では僕の黒子で

表はしばしば裏になり
裏はときどき表になる

あの日と地続きとは思えないほど
僕の世界は大きく変わった
この長い長い滑走路を
またぽつぽつと、進んでいく

■作者メッセージ
大学の友達から、優しいとよく言われるけれど、その優しさが自分を苦しめてしまうこともたくさんあって。よく「不思議ちゃん」と言われるけれど、それがたまにチャーミーになったりもして。僕はそんな自分が、他の誰でもない、自分だと思っていて。