ポエム
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傷つけ、傷つけられて。
月夜の晩に落ちていた、タバコの吸い殻を
僕は踏みつけ、置き去りにした。

人を傷つけ、傷つけられて
それがこの世界の理ならば、
きっと僕にも罪はない。
しかし、それは本当にそうか?

こんなにも世界を、冷たく感じるのは
きっと踏みつけにされ、置き去りにされて
心が割れてしまったからなのだろう。

だからと言って僕は、あの人たちが悪だとは思わない。
それと同じように、僕も悪ではない。
それは確かだ。

人を傷つけてきた数、それに関わらず
僕は明日も笑う。世界は明日も回る。

月夜の晩に落ちていた、タバコの吸い殻を
僕は踏みつけ、置き去りにした。
23/03/21 16:45更新 / たろう



談話室



■作者メッセージ
みなさんには、人を傷つけてしまった、忘れられない経験はありますか?

傷つけるつもりはなかったのに、相手を深く傷つけてしまうことは、誰にでも起こりうることだと思います。

僕は、今まで何度も大切な人を傷つけてきました。その苦い経験に対する、答えのない心情を詩にしてみました。

言い訳をする自分と、傷つけてしまったことを悔やむ自分を戦わせています。

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